いま、活性酸素の怖さの一端を紹介しましたが、活性酸素の存在時間はきわめて短いといわれています。
一般に、活性酸素がその形で存在している時間は100万分の1秒といった非常に短い時間とされているのです。
それに対し、過酸化脂質の毒性はそれほど強力ではありませんが、長くからだにとどまり、からだの細胞や組織を破壊していきます。
したがって、からだにおよぼす影響の大きさは、活性酸素より過酸化脂質のほうが大きいといえるかもしれません。
しかし、その過酸化脂質をつくり出すのは活性酸素です。
だから、活性酸素の発生を抑えることがなによりの先決問題になります。
活性酸素の発生が抑えられれば過酸化脂質の生産が抑えられ、ひいてはスムーズな血流が確保され、生活習慣病や難病の予防と病気のなぜ女性のほうが男性より寿命が長いかというと、これにも活性酸素が関係しているといわれています。
男性と比べると、女性のほうが基礎代謝量は少ない傾向があります。
基礎代謝量とは、安静にしていてもからだが消費するエネルギーの量で、心臓や肺などが動いたり、体温を維持したりするために使われています。
男性と女性の基礎代謝量を比較すると、男性のほうが約17パーセント高く、それだけ酸素の消費量が多くなります。
つまり、発生する活性酸素の量も多くなり、それが寿命の差になってしまうのです。
進展を阻止できるからです。
難病の17パーセントは活性酸素が原因といわれていますが、そのすべてについてふれることはできません。
そこで、ここではとくに生活習慣病のガンと糖尿病について、活性酸素がどう関係しているかを指摘することにします。
ガンの発生原因として、よく発ガン物質が取り上げられます。
発ガン物質には、ウイルスや細菌、タバコ、放射能や汚染された大気、化学変化した消化酵素、食べ物のこげた部分などさまざまなものがあります。
最近、ヘリコバクター・ピロリ菌が注目されました。
この菌に感染している人の胃ガン発病率は、感染していない人の発病率をはるかに上回ることが確認され、この事実から、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃ガンの発ガン物質と考えられたからです。
しかし、これらの発ガン物質はガン発生の遠因になることはあっても、ガン発生の直接の引き金にはなりません。
ガンを発生させる直接的な引き金は遺伝子の狂い、つまり損傷を与えられたDNAなのです。
僻私たち人間の遺伝子には、生まれながらにして″ガンを生む芽″が含まれています。
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